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2002 年度 実績報告書

アンドレ・ジッド草稿研究――『狭き門』校訂版の作成を中心に――

研究課題

研究課題/領域番号 13610609
研究機関九州大学

研究代表者

吉井 亮雄  九州大学, 大学院・人文科学研究院, 助教授 (40200927)

キーワードアンドレ・ジッド / 狭き門 / 校訂版 / 実証研究 / 生成学
研究概要

第2年度の研究作業の成果としては,アンドレ・ジッド『狭き門』の本文・異文の一覧作成と,同作品にかんする書評類の分析および,関連未刊書簡の具体的調査との2つに大別される。
まず前者としては,初年度にフランスでおこなった実地調査にもとづき,パリ大学附属ジャック・ドゥーセ文学図書館所蔵の初期草稿やパリ国立図書館所蔵の自筆断片稿・タイプ完全稿など,現存が確認されているすべての自筆稿類と,約20の各種刊本との比較照合によって,本文(暫定的には,作家の存命中に手直しをされたことが確実な,いわゆる『全集』版)および異文の一覧を作成した。これによって『狭き門』のテクストがどのように生成し変化していったかが,視覚的にも容易にとらえられるようになった。
また初年度に収集した書評類の分析によって『狭き門』にたいする初期の受容傾向を大まかに把握するとともに,関連未刊書簡の具体的調査にかんしては,本年度もフランスで実地調査をおこない,ジャック・ドゥーセ文学図書館所蔵の関連未刊書簡約100通のうち,ほぼ7割を筆写した。現在はこれらの書簡に付注するための文献的・実証的調査を進めている(残りの未刊書簡については最終年度の早期に渡仏して,筆写を完了する予定である)。
いずれの資料体も『狭き門』の生成や受容にかんする第一次資料として決定的な重要性をもつものであり,すでに少なからぬ新事実が発見・解明されている。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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