1.新コーパスの構築 本研究は、身体部位(目、口、手、指など)をキーワードとするドイツ語の身体部位表現を広く収集し、その連語関係を共時的観点から記述・分析することを目的としている。第2年度である本年は、第3、第4年目において身体部位表現のデータ収集が可能になるように、昨年度入手した約100冊のドイツ語文学テキスト(過去約30年間に「ドイツ青少年文学賞」を受賞、またはその候補となった作品)を中心に電子化を行い、新しい現代ドイツ語コーパスを構築する作業を続けている。この作業には多くの人力と時間が必要であり、現在6割強の完成度にある。 さらに、コンピュータソフトに関する専門的知識の提供を受け、どのような検索方法によればデータの効率的な収集が可能か、またどのようなコーパスの保存方法が本研究の目的に最適であるかについて検討を行った。 2.文献の収集 研究上の理論的支柱を得るため、辞書学、語彙論、造語論関係の基本的研究文献、連語(コロケーション)・慣用句に関わる先行研究文献を調査・収集するよう努めた。 3.収集事例の配列に関する考察 研究代表者(恒川)が独自に構築した現代ドイツ語コーパス(約260万語、他2名との共同研究成果)から得られたFinger(指)の用例を基に、本研究の目標として予定している「連語用例辞典」における収集事例の配列方法について、具体的に考察した。
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