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2001 年度 実績報告書

母語の持つ抑揚情報の獲得における聴覚障害の影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13610653
研究機関東京学芸大学

研究代表者

殳田 豊彦  東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (80313279)

キーワード聴覚障害 / 聴覚活用 / 母語 / 抑揚 / アクセント / イントネーション / 言語獲得
研究概要

東北、九州、関東の6つの聾学校および難聴学級に在籍(または通級)する聴覚障害児を対象に、抑揚情報の活用に関して調査した。抑揚情報として、アクセント(例えば「雨が」対「飴が」)とイントネーション(「水を飲む」対「水を飲む?」)を取りあげ、それらの聴取弁別力および発話弁別力を測定した。
その結果、イントネーションの聴取弁別を有意に行っているのは、平均聴力レベルが85dB以下の者が多く、アクセントに関しては平均聴力レベル65dBが有意に弁別できるか否かの境界線となっていることが示された。
これまでの、聴覚活用に関する知見は、単音節の弁別が困難なより重度の聴覚障害児においても、抑揚の活用は可能と言うものであった。しかし今回の調査結果はイントネーションに関しては先行研究の知見を支持したが、アクセントの活用に関しては単音節の弁別よりもむしろ困難であるというものであった。
このことから、聴覚障害児の抑揚の活用には、ピッチの弁別以外の要因(例えば、音圧変化や時間長の変化など)が影響している可能性があった。これらの点に関して、データ数を増やしつつ今後さらに検討していく必要がある。

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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