研究課題/領域番号 |
13610654
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学・音声学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
守屋 哲治 金沢大学, 教育学部, 助教授 (40220090)
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研究分担者 |
姜 奉植 岩手県立大学, 総合政策学部, 助教授 (30305320)
堀江 薫 東北大学, 留学生センター, 教授 (70181526)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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キーワード | 否定 / 文法化 / 言語類型論 / 日本語 / 韓国語 / 意味類型論 / 英語 / 関西方言 |
研究概要 |
1.日本語と韓国語の否定並存状況の違いに関する研究:韓国語には二種類の文否定の形式が機能分担をしながら並存しているが、この併存状況は類像性の原理で説明できること、そして日本語が文否定を基本的には一つしか持たないこととの対比は意味類型論的な二言語の相違から説明できることを明らかにし、2002年7月にノルウェーで開催されたInternational Conference on Korean Linguisticsで発表した。 2.関西方言における二種類の否定併存に関する研究:日本語においても関西方言では「へん」と「ん」という二種類の否定形式があり、役割分担をしているが、この併存状況も1で見た韓国語の場合と同じように類像性に基づく原理で説明できることをあきらかにし、Japanese/Korean Linguistics vol.10などに発表した。 3.否定と時間関係副詞との分布の相関関係の解明:モダリティ的意味を含む時間関係副詞は、日本語のように肯定文と否定文で交替しない言語と、韓国語や英語のように異なる語が用いられる言語がある。この違いは、各副詞がもともと表していた意味が否定の持つ非現実相と矛盾するか否かという要因、そして各言語が、意味と形式をどのように対応させる傾向があるかという意味類型論的な要因によって決定されることを、日本語・韓国語・英語・ドイツ語の研究によって明らかにし、その成果を第2回日本認知言語学会(平成13年9月)および第16回太平洋アジア言語・情報・計算学会(PACLIC16)で発表した(平成14年2月)。 4.否定構文に関する情報収集:上記の研究を行う上で必要となる、否定構文に関するデータ・文献情報などを収集し、分析作業および討議を行った。この作業のために、研究代表者と研究分担者は韓国において資料収集および研究打ち合わせを行った。
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