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2003 年度 実績報告書

音声・調音可能性ハイエラーキと最適性理論に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13610662
研究機関九州工業大学

研究代表者

村田 忠男  九州工業大学, 工学部, 教授 (80071653)

研究分担者 北原 真冬  山口大学, 工学部, 助教授 (00343301)
深澤 はるか  九州工業大学, 工学部, 助教授 (50315165)
キーワード調音可能性 / ハイエラーキ / 最適性理論 / 音声分析 / 調音の動的特性 / 間音節化 / ソノリティ
研究概要

音声・調音可能性ハイエラーキの実証的研究のために過去2年間行った実験結果の解析をさらに進めた。前年度に続き、被験者は次第に速くなるメトロノームに合わせて,母音(V)2種類x子音(C)12種類を[VC]音節として組合わせて発音した。メトロノームの時間間隔が短くなるにつれて[VC]音節を発音し続けることが難しくなり、[CV]音節に入れ替わってしまう。この「入れ替わり」の瞬間のメトロノームの早さを従属変数とし、子音の種類による分布を調べた。その結果、いわゆるソノリティハイエラーキと対応する、無声閉鎖音<有声閉鎖音;閉鎖音<摩擦音;阻害音<共鳴音という順序を支持するデータが引き続きえられた。この結果をまとめ、昨年8月にスペインで開催された「第15回国際音声学会議(ICPhS)」で発表した。幸い、参加者との討論、意見交換も活発に行われ、帰国後、引き続きデータの補強、再分析を行い、改善を加えた論文が今度は今年7月にイリノイ大学で実施される「実験音韻論Laboratory Phonology国際学会」での発表が受理された。音声ハイエラーキ、調音可能性ハイエラーキ、ソノリティといった概念に関する長年の研究に、今回の共同研究でさらに新たな方式による成果が追加されたことになった。
最適性理論に関連する研究も研究分担者のほうで推進しているが、今年度の発表諭文に関しては、むしろ、上記のような実験的な手法で目覚ましい成果が出始めたことから、研究分担者ともども、被験者から時間をかけて実験データを回収し、妥当な成果をえられるまで実験の改良を重ねることにエネルギーを注いだ。幸い、国際学会に2度とも受理され、こう方面の研究を一歩前進させることができたのもと思う。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] H.Fukazawa, M.Kitahara: "No Opacity in OT"A New Century of Phonology & Phonological Theory. 開拓社. 3-11 (2003)

  • [文献書誌] M.Kitahara, T.Murata, H.Fukazawa: "Rate Induced resyllabification and sonority scale"Proceedings of 15th ICPhS. vol.15. 2641-2644 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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