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2001 年度 実績報告書

時間表現・空間表現の意味の構造化に関する日本語と中国語の対照研究

研究課題

研究課題/領域番号 13610676
研究機関独立行政法人国立国語研究所

研究代表者

井上 優  独立行政法人国立国語研究所, 日本語教育部門・第一領域, 主任研究員 (30213177)

研究分担者 定延 利之  神戸大学, 国際文化学部, 助教授 (50235305)
キーワードテンス・アスペクト / ムード / タ / 日本語 / 中国語 / 情報のアクセスポイント / 体感 / 探索
研究概要

今年度は,現代小説を中心に中国語の書きことば資料のテキスト入力をおこなうとともに,次の点について考察をおこなった。
1)井上は,「いわゆるパーフェクトの「シタ」について」(国語学会2001年度春季大会,2001年5月20日,神戸松蔭女子学院大学)において,日本語の「シタ」に「パーフェクト」の用法を認める根拠となっている「(モウ)シター(マダ)シテイナイ」の対立が,むしろ日本語の「シタ」の完成性の強さを反映したものであることを論じた(論文準備中)。
2)井上は,日本語の「V終わる」と中国語の「V完」が期間表現との共起などにおいて異なる性質を示すことに注目し,両者の違いを井上優・黄麗華(2000)「否定から見た日本語と中国語のアスペクト」(『現代中国語研究』創刊号,朋友書店)で示した「日本語と中国語とではアスペクト体系の基礎となる概念の違いが異なる(日本語は「時間と事象との関係」,中国語は「事象の形」)」という仮説にもとづいて説明した(論文準備中)。
3)定延は,井上(2001)「現代日本語の「た」」(『「た」の言語学』,ひつじ書房)の議論をふまえながら,いわゆる「ムードのタ」の扱いについてさらなる考察をおこない,その結果を定延(2001)「情報のアクセスポイント」(『月刊言語』30巻13号,大修館書店)として公刊した。また,日本語のアスペクト形式の使い分け(特に「シタ」と「シテイル」)を説明するための認知モデルについても検討した。
4)定延は,「探索行動の言語化のあり方」が日本語と中国語とでは異なるという仮説のもとで,日本語の「また/まだ」と中国語の「又/還」の使い分けについて考察をおこなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 定延 利之: "情報のアクセスポイント"月刊言語(大修館書店). 30・13. 60-70 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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