|
(1)現在まとめの論文を作成中である。先ず、当テーマに関するとりわけカナダにおける先住民とそのコモンズに関する総括的展開をまとめた後、当課題に関する具体的な諸ケースについて諸資料によって分析し、その中でとくに本研究の具体的な主フィールドであるブリティッシュ・コロンビア・インディアンのセクウェッブム民族ネコンリス・バンドと林地開発のケースの根底にある1973年連邦裁判所による土地所有権回復の意味に関連して、原資料と原調査のまとめを行なった。それは、土地統治権の主張の問題である1990年ルビコン紛争、そして、そのアルバータ州北西部ルビコンレイクのインディアン地区における「ヌナブート」自治領・新準州の設立の問題や、それに関連する先住民のコモンズに関する土地紛争や訴訟に連綿していることを整理している。
(2)そして、太平洋岸地域における「太平洋岸インディアン」について、オーストラリアとニュージーランドの沿岸先注民とコモンズとの比較的視点から、とくに沿岸先住民ハイダ、ヌートカ、ベラークーラなどと森・海・川の自然保護に関する法的関係について、太平洋インディアン地域におけるトーテムポールが象徴する先住民コモンズとしての先住民権利という点からまとめた。
(3)まもなくその下書きの作業を終え、再度整理した後、成果を提出する。
|
