研究課題
本年度は、前年度に引き現き、市場支配カワーキンググルーブと規制組織ワーキンググループのそれぞれにおいて、研究を継続するとともに、来年度に予定されている研究双書の発行に向けた基礎作業を開始した。まず、規制組織グループは、研究の要となる海外調査を実施し、ドイツ連邦共和国(2003年2月)ならびにアメリカ合衆国(2003年3月)において、現地の規制機関などに対する訪問と聞き取り調査を行った。次に、市場支配力グループでは、市場支配力に関する経済学と法学のアプローチの相違について議論をすると共に、研究対象を、通信並びに電力に絞り込み、資料の選定やモデルの構築などに関する計量分析の基礎的な作業を開始した。さらに、合同研究会として、電気通信事業者、公正取引委員会などの関係者から報告を受け、数回にわたりディスカッションする機会を持った。このほか、ドイツの行政組織関係の資料など、研究に必要な重要資料を購入し、その分析と検討を開始した。