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2002 年度 実績報告書

戦間期の経済理論、経済政策論、社会哲学の相関的探究

研究課題

研究課題/領域番号 13630017
研究機関上智大学

研究代表者

平井 俊顕  上智大学, 経済学部, 教授 (60119112)

キーワードケインズ / ケインズの理論 / ヴィクセル・コネクション / ケンブリッジ学派 / 多様性 / ヒックス文庫 / ホートリー / ロバートソン
研究概要

本年度の前半は、『ケインズの理論-複合的視座からの研究』(pp.xv+841、東京大学出版会、2003年1月。日本学術振興会平成14年度科学研究費補助金「研究成果公開促進費」課題番号145246)の校正作業に多くの時間を割いた。これは17章と4つの補章で構成されており、私の、これまでのケインズを中心とした、戦間期の経済理論、経済政策論研究の集大成とでもいうべき仕事である。本書は、無事1月に刊行されている(ちなみに第3章は「ヴィクセル・コネクション」である)。この作業を通じて、多くの改訂作業(新たな知見の追加)を、許される範囲内ではあるが、加えることができたのは幸いであった。
また、戦間期の経済理論、経済政策論、社会科学の相関的探究に関する研究を進めるために昨年度立ち上げた2つの研究会-「市場社会をめぐる研究会」、ならびに「ケインズ・セミナー」-では、引き続き関東一円の大学研究者を招いて、計4回の研究報告会を実施した。
さらに今年度からスタートした共同研究プロジェクト「ケンブリッジ学派の多様性とその展開」において、その第1回国際ワークショップ(12月)では'Keyens' Turning Point in Theory'と題する研究報告を、また第2回国際ワークショップ(2月)では、A.Fitzgibbons教授の報告のコメンテーターを務めた。この関連での活動は少なくとも2年は継続していくことになる。
年度末には、2つの資料調査を実施した。1つはヒックス文庫(神戸商科大学図書館蔵)で、そこでは関連する多くの草稿や書簡などの調査に当たった。もう1つは、戦間期ケンブリッジ学派を代表する経済学者ホートリーならびにロバートソンなどのペーパーの調査であり、そのためケンブリッジ大学に赴いた。
以上の他、ケインズの哲学(『確率論』)、ブルームズベリー・グループ、ハイエクの自生的秩序論の批判的検討、シュムペーター体系の批判的検討などの研究を継続してきており、それらに関する論考の一端を公表している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 平井俊顕: "『確率論』と「若き日の信条」"経済学史学会年報. 42号. 18-31 (2002)

  • [文献書誌] 平井俊顕: "「哲学者ケインズ」と「経済学者ケインズ」"上智経済論集. 48巻1・2号. 65-82 (2003)

  • [文献書誌] 平井俊顕: "ケインズの理論-複合的視座からの研究"東京大学出版会. 856 (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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