研究課題/領域番号 |
13630036
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研究機関 | 大阪経済大学 |
研究代表者 |
泉 弘志 大阪経済大学, 経済学部, 教授 (70066835)
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研究分担者 |
小川 雅弘 大阪経済大学, 経済学部, 教授 (20160773)
藤川 清史 甲南大学, 経済学部, 教授 (90238543)
李 潔 埼玉大学, 経済学部, 助教授 (10302506)
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キーワード | 産業連関表 / 購買力平価 / 中国経済 / 日本経済 / 韓国経済 |
研究概要 |
上記研究課題を研究していく第1年度として、今年度は主として中国・日本および韓国・日本の産業別購買力平価の推計作業をし、下記の雑誌論文等で公表した。というのは、各国の産業連関構造の特徴を国際比較の中で明らかにするには産業連関表の部門分類による産業別購買力平価がどうしても必要であると考えたからであり、特に中国元、韓国ウォンの産業別購買力平価に関する研究は非常に遅れているという事情があるからである。 我々の今回推計した1995年中日産業別購買力データから以下のようなことが確認できる。 1.中国の国内品は各産業で日本の国内品よりかなり安い。 2.中国の輸入品と輸出品は国内品ほどではないが、やはり日本の国内品より安い。 3.特に国内品同士については、部門間のバラツキが大きい。全体的にサービス部門のギャップは物的部門より大きく、製造業のギャップは他の産業より小さい。 4.国内生産額から見る中日経済規模については、為替レートによって換算される場合は、中国は日本の5分の1しかないが、購買力平価による換算では、中国は日本より大きい。 5.中国産業構成は、農林水産業:鉱工建設業:サービスの構成比率が、中国価格(為替レート換算)の場合に13.0:67.3:19.7であるのに対して、購買力平価換算によると14.6:48.0:37.4となり、全産業に占める鉱工建設業の比率の低下(67.3⇒46.0)とサービス比率の上昇(19.7⇒37.4)が特徴である。日本価格になおしても日本の1.6:46.3:52.1と比べて、中国サービス業構成比率はなお日本よりかなり低い。
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