自己組織化マップを利用した財政問題の分析とその分析ツールとしての開発 (副題:Self Organizing Mapの応用)

2002 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 13630117
• 研究機関: 関西学院大学
• 研究代表者: 園田 明子 関西学院大学, 総合政策学部, 教授 (10299050)
• 研究分担者: 曽山 典子 天理大学, 教養部・自然系列, 専任講師 (50309522) ; 藤村 喜久郎 鳥取大学, 工学部, 助手 (30243380) ; 徳高 平蔵 鳥取大学, 工学部, 教授 (70032266) ; 奥井 克美 追手門学院大学, 経済学部, 助教授 (30268304)
• キーワード: 自己組織化マップ / 財政 / 国際機構論 / 費用便益分析 / SOM-TSP法

研究概要

自己組織化マップ(SOM)の多分野での応用(1)〜(4)ならびにSOMの有効性(5)に関する研究が行われた。
(1)財政問題への応用としては、前研究代表者柴田愛子・研究協力者坂井優他「祭りの便益の計測:旅行費用法を用いて」および「公共財の便益の計測(三田まつりをゾーン旅行費用法で)」がそれぞれ、第9回ソーシャル・キャピタル研究会(大阪大学大学院国際公共政策研究科(OSIPP)、2003年1月18日)および日本NPO学会第5回年次大会(帝塚山大学、2003年3月16日)において発表された。
(2)国際機構論への応用としては、園田明子と研究協力者坂井優の「国際機構論への自己組織化マップ(SOM)応用の試み-欧州連合(EU)東方拡大を素材として」が、第18回ファジィシステムシンポジウム(日本ファジィ学会・名古屋工業大学、2002年8月30日)において、ならびに両名の「欧州連合(EU)におけるトルコ加盟問題-自己組織化マップによる加盟国分類を用いた分析-」が、第4回自己組織化マップ研究会(東京大学、2003年3月20日)において発表された。
(3)SOMの2次元へのマップ可視化を用いて、健康評価システムの構築も試みられた。徳高平蔵・藤村喜久郎と医療・保健分野の専門家との共同研究の成果として、「自己組織化マップによる健康診断システム」および「自己組織化マップによる健康診断システムの試作」がそれぞれ、上記学会および研究会において発表された。
(4)工学分野や財政分野へのSOM応用については、徳高平蔵・藤村喜久郎他(監修)『自己組織化マップ応用事例集-SOMによる可視化情報処理-』が出版された。
(5)徳高平蔵・藤村喜久郎他は、第4回自己組織化マップ研究会において、SOM-TSP法について、ならびに球面自己組織化マップの有効性について発表した。

研究成果

• [文献書誌] 園田明子, 坂井優: "国際機構論への自己組織化マップ(SOM)応冊の試み-欧州迎合(EU)東方拡大を素材として-"第18回ファジィシステムシンポジウム講演論文集 (日本ファジィ学会). 527-530 (2002)
• [文献書誌] 坂井優: "三田まつりの費用便益分析"第18回ファジィシステムシンポジウム講演論文集 (日本ファジィ学会). 525-526 (2002)
• [文献書誌] 池田佳弘, 馬庭芳朗, 字佐美真, 徳高平蔵, 藤村喜久郎: "自己組織化マップによる健康診断システム"第18回ファジィシステムシンポジウム講演論文集 (日本ファジィ学会). 547-550 (2002)
• [文献書誌] 園田明子, 坂井優: "欧州連合(EU)におけるトルコ加盟問題-自己組織化マップによる加盟国分類を用いた分析-"第4回自己組織化マップ(SOM)研究会2003講演論文集. 27-32 (2003)
• [文献書誌] 大野豊, 藤村喜久郎, 徳高平蔵, 大北正昭: "ガウス型カーネルを用いたSOM-TSP法の提案"第4回自己組織化マップ(SOM)研究会2003講演論文集. 1-4 (2003)
• [文献書誌] 藤村喜久郎, 中塚大輔, 黒澤仁, 徳高平蔵, 大北正昭, 大藪又茂: "球面自己組織化マップの有効性とパッケージ化"第4回自己組織化マップ(SOM)研究会2003講演論文集. 63-66 (2003)
• [文献書誌] 徳高平蔵, 藤村喜久郎, 山川烈監修: "自己組織化マップ応用事例集-SOMによる可視化情報処理-"海文堂. 200 (2002)