研究課題
基盤研究(C)
急速な高齢化社会の進展や、福祉重視型社会への移行は、企業における製品開発に新しい考え方をもたらしている。近年、「バリアフリー」に関する研究が積極的に取り組まれている。高齢者や身体障害者をはじめ、あらゆる人が大きな支障を感ずることなく、地域社会において自由に、安全に活動することができ、人々が、積極的に社会参加できるような社会基盤づくりが進んでいる。この研究で検討するシステムは、視覚障害者の単独歩行を補助するものであり、電子部品が封入された絵文字タイルと、電波を発信する白杖及び音声を発生する携帯器から構成されている。そして情報通信、精密機械や電子技術によって、音声で誘導することにより視覚障害者が一人で外出歩行するための道案内や、公共の建物などの位置を知らせるものである。このような音声誘導式の新しい視覚障害者用バリアフリーシステムの開発の研究と共に、現在市場に導入されているバリアフリー機器の現状を調査している。さらに、視覚障害者協議会や視覚障害者への面談調査などを実施し、身体障害者の現状をまとめている。またこの研究では、経済産業省、警察庁、国土交通省などが進めているITS(Intelligent Transport System)とのつながりを含めて、将来の新しいバリアフリーシステム(歩行誘導システム)づくりに向けて、その展望や市場動向などがまとめられている。この研究を進めた結果、我々はこれまでにない、新しい視覚障害者用歩行誘導システムの製品開発をまとめ、試作品を完成することができた。さらに、視覚障害者へのモニター調査などを進めることができた。今後の課題として、そのシステムの実用化に向けた品質向上やコストダウンの研究とともに、事業化への企画や企業調査を進めている。
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ARM
ページ: 1-212
オイコノミカ(名古屋市立大学経済学会) 37・2
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Oikonomika Vol.37,No2
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