平成13年度「企業の持続的競争優位性の構築とその管理に関する研究」プロジェクトでは、研究を進める上で理論的フレームワークの検討を行うと同時に、文献・資料を活用して長期存続企業(いわゆる老舗)企業の経営に関するこれまでの理論的研究について検討を加えた。加えて、100年以上の長期にわたって存続してきた全国各地の中堅的日本企業の経営実態を、文献資料による研究と、各企業への面接調査(インタビュー調査)を行って明らかにしてきた。 その研究プロセスから、研究目的として示した(1)長期存続企業が、そのプロセスの中で、いかなる継続的競争優位性の方法論、(2)そのプロセスの中で、いかなる管理手法を生み出してきたのか。(3)それをいかにして企業内部に展開してきたのかといった諸点について、実態を把握することができた。その成果の一部は、製菓実験社発行『製菓製パン』に掲載している。 なお、14年度においては、日本企業の実態調査に加えて、欧米の長期存続企業(老舗)企業の経営実態を明らかにするために、郵送法による大量サンプル調査(対象、日本企業500社、欧州企業300社、米国企業300社に対してアンケートを郵送)と、各地域の企業に対して直接インタビュー調査(欧州企業10社、米国企業10程度を対象)を実施する予定である。
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