1:コミュニケーション・コンテクスト(あるいは単にコンテクスト)について、E.T.Hallの2種モデルを強化した4種モデルを構築した。 2:コンテクストと組織関連の経営諸要因との関係フレームワークを構築した。 3:企業組織は通常異なるコンテクスト型部分組織の集合体(いわばモザイク構造体)をなすことを提起し、確認した。 4:1、2を適用した実態調査により、主要国のコンテクスト型を確認した。 5:特に現代日本企業のコンテクスト型はこれまでに確認されているハイ・コンテクスト型からハイ・コンテクストとロー・コンテクストの混合型に構造転換していることを発見した。これは現在の日本企業組織は転換過渡期の混乱状態にあり、組織効率が低下していることを意味する。 6:コンテクスト型は職務階層による差は見られないが、企業規模では大規模であるほどロー・コンテクスト化の度合が高いことを見いだした。 7:特定の業種・職務と特定のコンテクスト型とに適合性が認められた。すなわちコンテクスト型に適合した業種・職務の選定、あるいは業種・職務に適合したコンテクスト型の構築強化により、経営効率の向上が期待出来るようになる。
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