本年は、研究最終年度であり、前年度の研究を引き継いで、追加調査の必要性についてまず検討、整理を行った。この結果、日本においては北海道に加えて札幌市の事例についても検討に加えることとし、オーストラリアとの比較対照のために、海外共同研究者であるマーク・クリステンセン・サザンクロス大学(オーストラリア)講師と電子メール等により連絡を取っている。さらには、同氏が日本(札幌)を訪問し、最終的な研究の集成、発表に向けた打ち合わせを行うと共に、札幌市に対しては共同で聞き取り調査を行った。また、補足的な資料収集を共同で行っている。 さらに、ここまでの研究成果についてアイルランド・ダブリンで開催されたEIASM公的部門会計カンファレンスにおいて研究報告を行った。 以上および前年度の研究成果に基づき、日本及びオーストラリアの比較検討から、日本において必ずしも会計監査システムと連携が十分でない政策評価システムとの連関を図る必要性が確認され、監査論的視点から見た政策評価システムモデルの構築を行った。以上により、研究代表者である吉見は研究成果の総括および報告書の執筆を行うと共に、その一部についてはクリステンセンとの共著によってこれを行った。 なお、これ以外にも、本研究に関連した論文を研究成果として研究雑誌等に発表している。
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