研究概要 |
此の共同研究の主目的は最近の安定ホモトピー論と代数幾何学の結果を使い有限群のコホモロジーを研究することである。実際に最近のホモトピー論はVoevodsky, Suslin, Totaro等の仕事に代表されるように、代数幾何学、整数論への花々しい応用があった。 柳田とSchusterは複素コボルヂズム理論を使い有限群とLie群の分類空間のChow ringを研究しcycle mapsが単射にならないことを位数2の5乗以上のextraspecial 2群の場合に示した。またG=Spin(7)の場合も同様の結果を示した。これはTotaroの結果(位数2の5乗以上のextraspecial 2群の場合)の拡張である。 柳田と三村、中畑、ArlettazはVoevodskyによって解かれたMilnor予想より,有理整数環上の無限次元特殊線形群の整係数のコホモロジーを求めている。またそれのChem classの起こる可能性を計算し、Thomasの評価が最良であったことも示した。なおmod 2係数については同様の研究者で調べられていた。 柳田と工藤は Lie群またはH空間がhomotopy正規になる条件をMorava K理論を使い調べた。求めた条件が実際Eilenberg-MacLane空間のn-連結ファイバー空間の時に現れることを見つけた。 兼田とAndersenはB2型の旗多様体が標数正の場合もD-affineになることを証明した。標数0の場合はこの事実はよく知られているが、正の場合は今までA1,A2型の場合しか知られていなかった。
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