研究分担者 |
北詰 正顕 千葉大学, 理学部, 教授 (60204898)
越谷 重夫 千葉大学, 理学部, 教授 (30125926)
野澤 宗平 千葉大学, 理学部, 教授 (20092083)
丸山 研一 千葉大学, 教育学部, 助教授 (70173961)
越川 浩明 千葉大学, 教育学部, 教授 (60000866)
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研究概要 |
有限群Gの標数0の体K上の表現の指標全体のなす環をGの指標環といい、char_K(G)で表す。特にKが1の原始|G|乗根をふくむときchar_K(G)の代わりにchar(G)と簡単に記すことにする。ここではKは1の原始|G|乗根を含むものとする。この1年間の研究で次の2つの事項に関する結果が得られた。 (1)char(G)のJacobson根基=0 (2)char(G)の無限位数をもつ単数を構成することが出来た。 (1)について概略を述べる。Iを体Kの代数的整数全体のなす環とし、pをIの極大イデアルとすれば、G∋cについてa(c,p)={φ|φ∈char(G),φ(c)∈p}はchar(G)の極大イデアルである。またchar(G)の任意の極大イデアルはa(c,p)の形である。これはBanaschewskiの得た結果である。この結果を利用して次の定理を得た。 定理 char(G)のJacobson根基は0である。 (2)について概略を述べる。G'をGの交換子群とする。剰余群G/G'のK上の表現は自然にGの表現になるから、char(G/G')⊆char(G)が成り立つ。pを5以上の素数とし、pは|G/G'|の約数であるとする。G/G'はアーベル群であるから,char(G/G')〓Z[G/G'](群環)が成り立つ。Z[G/G']の位数無限の単数の存在が知られているので、char(G/G')にも位数無限の単数が存在することがわかる。また直接にchar(G/G')の位数無限の単数を構成することが出来た。このことから次の2つの定理が得られた。 定理 1 p(【greater than or equal】5)素数,p||G/G'|とすればchar(G)は位数無限の単数をもつ。 定理 2 G/G'はnon-trivialで、char(G/G')が位数有限の単数しかもたなければ、G/G'は{2,3}-groupである。
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