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2001 年度 実績報告書

代数曲線上の特殊線形系に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13640029
研究機関徳島大学

研究代表者

大渕 朗  徳島大学, 総合科学部, 助教授 (10211111)

研究分担者 本間 正明  神奈川大学, 工学部, 教授 (80145523)
加藤 崇雄  山口大学, 理学部, 教授 (10016157)
キーワード代数曲線 / 特殊線形系 / Brill-Nother理論
研究概要

代数曲線上の直線束Lが特殊(special)である,即ちh^1(C, L)≠0である時,与えられた自然数rに対してh^0(C, L)=r+1をみたすLがどれ位あるかと言う問題が存在する。この問題に関して(Lが特殊でない場合はリーマン・ロッホの定理によりこの問題自体が自明な物になる)h^0(C, L)=r+1をみたすL全体の集合(正確にはh^0(C, L)【greater than or equal】r+1をみたすL全体の集合)W^r_d(C),但しd=deg(L),を解析する,即ちCの構造とW^r_d(C)の多様体としての構造の間の関係を見ると言うのは重要なアプローチの仕方の一つと思われている。大渕とソウル大学の金昌昊教授はこの種の間題でdimW^r_d(C)を与えた際の曲線Cの決定と言う問題でH.H.Martens及びD.Mumfordの結果を完全な形で拡張する事に成功した。又,別な面のアプローチとしてCがP^1上の奇数次の被覆面である時のG.Martensによる定理(CがP^1上の奇数次の被覆面である時d【less than or equal】g-1であるならdimW^r_d(C)【less than or equal】d-3rであると言う定理)と言う結果があるが,これはCが特別な幾つかの場合を除くと特に被覆面の次数が奇数でなくても成立する物である。大渕,ソウル大学の金昌昊教授及び山口大学の加藤崇雄教授はこの方面からdimW^r_d(C)を与えた際の曲線Cの決定と言う問題についても結果を得る事に成功した。又他に、特殊な直線束Lに対する他のアプローチとしてMumford regularityと言う重要な問題があるが,大渕は神奈川大学の本間正明教授と共に,Mumford regularityの問題とCastelnuovoの不等式として知られる不等式がお互いに非常に密接な関係にある事に気づき、この事からMumford regularityに関する普遍量を定義して,その満たすべき不等式,及び不等式のバウンダリーに於いては代数曲線が射影曲面P^2と非常に近い関係にあるヒルツェブルク曲面に乗る事を証明した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] K-H.Cho, C.Keem, A.Ohbuchi: "Variety of special nets of degree g-1 on double coverings of a smooth plane quartic of genus 9"Proc. of ISAAC 99. 971-986 (2002)

  • [文献書誌] M.Homma, A.Ohbuchi: "Plane curves with aligned conductors"Far East Journal of Mathematical Sciences. (to appear).

  • [文献書誌] K-H.Cho, C.Keem, A.Ohbuchi: "On the variety of special linear system of degree g-1 on smooth algebraic curves"International Journal of Mathematics. (to appear).

  • [文献書誌] E.Ballico, M.Homma, A.Ohbuchi: "On the order of speciality of a simple, special, and complete linear system on a curve"Journal of Korean Mathematical Society. (to appear).

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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