研究課題/領域番号 |
13640036
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
市村 文男 横浜市立大学, 総合理学研究科, 教授 (00203109)
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研究分担者 |
隅田 浩樹 横浜市立大学, 総合理学研究科, 教授 (90291476)
小屋 良祐 横浜市立大学, 総合理学研究科, 助教授 (50254230)
内藤 浩忠 香川大学, 教育学部, 助教授 (00180224)
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キーワード | アーベル体 / イデアル類群 / Greenberg予想 / Kummer拡大 / 正規整数底 / 整巾基底 |
研究概要 |
平成13年度は、12年度以前の科研費研究の成果をふまえ、実アーベル体のイデアル類群と素数次Kummer拡大の整数環について研究した。以下、主要な成果を報告する。 1.pを素数、kを1のp乗根ζpを含む虚アーベル体、K_∞/kを円分Z/p拡大とする。A_∞をK_∞のイデアル類群のp-part、Gを単数のp巾乗根でかける最大の不分岐拡大のK_∞上のガロア群とする。A_∞、Gを複素共役の作用で分解しておく;A_∞=A^+_∞【symmetry】A^-_∞GreenbergによりA^+_∞=0と予想されている。この予想の下で、G^-はZ/p上tursicn freeである事が知られている。私は、無条件に、G^-のtursicn part とA^+_∞のある標準的な商群がアーベル群として同型である事を示した。 2.(隅田と共同)pを素数、Kをζ_p εKなる代数体とする。Childsにより、K上のp次不分岐Kummer拡大が正規整数底を持てば、整巾基底を持つ事が知られている。我々は、一般に、逆が成立しない事を、多くの実例を組織的につくる事によって示した。手法としては、隅田とともに以前開発したGreenberg予想の検証方を有効に用いた。 3.代数体のガロア拡大が正規整数底を持てば、その分岐はtameな事が知られている。一方、河本は、すべての素数p、すべての有理数aに対して、(1)(ζ_p,a^<1/p>/(1)(ζ_p)がtameなら、正規整数底を持つ事を示した。私は、この性質をもつものは、有理数体のみである事を示した。
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