研究課題/領域番号 |
13640043
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
中島 俊樹 上智大学, 理工学部, 講師 (60243193)
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研究分担者 |
古閑 義之 上智大学, 理工学部, 助手 (20338429)
五味 靖 上智大学, 理工学部, 助手 (50276515)
筱田 健一 上智大学, 理工学部, 教授 (20053712)
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キーワード | 量子群 / 表現論 / 組合せ論 / 結晶基底 / 1の巾根 / 多面体表示 |
研究概要 |
量子群の表現論について、特に、qが1の巾根でA型の量子群に対して研究を行った。qが1の巾根の場合はqがgenericな場合に比して、完全可約性がくずれたり、必ずしも最高ウェイト表現ではない既約表現が存在したりと、様々な困難が生じる。この研究ではA型に限ったものではあるが、従来とは異なる手法、つまり、極大cyclic表現のパラメーターの特殊化というもので、いわゆる"小さい量子群"の表現を構成することに成功した。また、結晶基底-つまり量子群のパラメーターを0にした-の理論について、Demazure moduleとよばれるものの考察を行った。これは、extremal vectorとよばれるものから正部分のみで生成されるもので古来、表現論において興味深い対象としてとりあつわれてきたものである。これの結晶基底の立場からの組合せ論的な記述とextremal vectorの具体的な形を多面体表示の理論の応用として研究した。今後の展望としては小さい量子群の表現をJantzen filtrationとよばれるものを導入し、より精密に研究していきたいと考えている。
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