研究課題/領域番号 |
13640046
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
小松 啓一 早稲田大学, 理工学部, 教授 (80092550)
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研究分担者 |
橋本 喜一朗 早稲田大学, 理工学部, 教授 (90143370)
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キーワード | 単数群 / ray class field / Siegel modular function / 類数 / Kroneckerの極限公式 |
研究概要 |
有理数体Qのアーベル拡大体Kには、いわゆる円単数群とよばれるKの全単数群E_Kの部分群C_Kがあり、整数論で非常に重要な役割をはたしている。この円単数群C_Kの生成元は、e^<2πiz>の有理関数の特殊値として具体的にかける。さらにKが実アーベル体のときには、群指数(E_K:C_K)とKの類数の間に関係(類数公式)があることがしられている。一方KのL-関数の1での値に、Kの円単数があらわれることもしられている。(Kroneckerの極限公式)。以上の事は、虚2次体のアーベル拡大についても、類似の事が成立しており、虚2次体でないCM体に結果が拡張される事が望まれている。 今年度はQ(e^<(2πi)/5>)上のmod6のray class field Lの中にSiegel modular functionの特殊値で単数群を構成し、その単数群について、一般Riemann予想の仮定のもと、その単数群が類数公式を満足する事を示した。これはSiegel modular functionの特殊値をもちいてLの全単数群が構成される事を示している。さらにQ(e^<(2πi)/(13)>)に含まれる4次元体Fについて、Fのmod6のray class field Mの中にSiegel modular functionの特殊値で単数群を構成し、M/FのHeckeのL-関数のS=1での値にSiegel modular functionの特殊値で構成される単数が表れることを示した。Mの単数群をしらべるためには、村林、梅垣、Wamelenにより発見された、代数曲線をもちいた。今後mod 11のray class fieldについて調べる予定である。
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