研究課題/領域番号 |
13640054
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
清原 一吉 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80153245)
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研究分担者 |
古畑 仁 北海道大学, 大学院・理学研究科, 講師 (80282036)
石川 剛郎 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (50176161)
泉屋 周一 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80127422)
五十嵐 雅之 東京理科大学, 基礎工学部, 講師 (60256675)
島田 伊知朗 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10235616)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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キーワード | 可積分測地流 / 可積分系 / 周期的測地流 / Zoll / ハミルトン力学 / シンプレクティック幾何学 / リウヴィル多様体 / 楕円体 |
研究概要 |
我々はまず2次元球面上のリーマン計量で、その測地流がファイバーごとに3次以上の多項式であるような第一積分を持つものの族を、すべての次数に対して構成した。このようなものは次数3、4に対する、ボルジノフとフォメンコの例を除けば、初めてのものである。さらに、ここで構成されたものはすべての測地線が閉じている多様体になっていて、ギルミンによってその存在が示昏れたものの具体例になっている。 また一般的なケーラー・リウヴィル多様体の構造を詳しく調べ、コンパクトでプロパーなケーラー・リウヴィル多様体は正則なファイバー束の構造を持ち、ファイバーは可積分測地流を持つケーラー・リウヴィル多様体、底空間は局所的に1次元ケーラー多様体の直積であるという構造定理を得た。特に、新たにtype(B)という可積分測地流を持つクラスを得た。これは以前にtype(A)のケーラー・リウヴィル多様体について、それを全空間とするファイバー束の構造を調べた時、そのファイバーとして現れたものであるが、そのような埋め込みによらない、一般的な定義を得ることができた。 さらに我々はエルミート・リウヴィル多様体の局所的構造を研究し,それをほぼ完全に解明した。さらに、複素射影空間上にケーラーでないエルミート・リウヴィル多様体の構造を構成した。これは複素射影空間上のケーラー・リウヴィル多様体の構造が実射影空間上のある種のリウヴィル多様体の構造から「複素化」によって得られる、その過程を複数の要素に分離し、いくつかのリウヴィル多様体の構造から1つのエルミート・リウヴィル多様体の構造を導き出すものである。初めのリウヴィル多様体が単一の時はケーラー・リウヴィル多様体になる。従って、非常に沢山の可積分測地流が得られたことになる。
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