研究課題/領域番号 |
13640067
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
山口 耕平 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (00175655)
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研究分担者 |
木田 雅成 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (20272057)
安藤 清 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (20096944)
内藤 俊機 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (60004446)
山田 裕一 電気通信大学, 電気通信学部, 講師 (30303019)
大野 真裕 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (70277820)
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キーワード | リーマン画 / ラベル付き粒子の配置空間 / ラグラジアン / 射影的代数多様体 / 調和写像 / ホモトピー型 / 正則写像 / 曲面結び目 |
研究概要 |
(1)コンパクトリーマン面から射影的代数的多様体への可微分写像全体のなす写像空間上のエネルギー関数は、ラグラジアンと考えられるので、その極小値全体のなす空間(調和写像の空間)はその空間全体の重要な情報をすべて持っていると考えてよい。また、調和写像のなす空間は有限次元であるので取り扱いやすい。そこで、まずそれらを十分よく近似する扱いやすいラベル付き粒子の配置空間の構成法をまず研究した。とくに、射影的代数的多様体が複素射影空間である場合には、コンパクトリーマン面の種数が0でない場合にもその構成法の1つも見つけることに成功した。(これについては近く、Publ. RIMSに掲載予定) (2)(1)の問題に関連したラベル付き粒子の配置空間の位相をループ空間の有限次元近似問題との関連で研究した。とくに、1次元球面から、実射影空間への写像全体のなす空間の有限次元近似の問題はほとんどの場合においては、V. Vassiliev(1989)によってすでに解決澄みであるが、残る低次元の場合についても、それを肯定的に解決することができた。(これについては、J. Math. Kyoto(2002)で発表ずみである)また関連した多項式の空間の位相についても平田氏(愛媛大学>との共同研究で、ホモトピー的には、多項式の次元が小さい場合には分類に成功した。(これについてもJ. Math Kyotoに掲載予定) (3)複素射影空間の間の正則写像のなす空間は、(1)で取り扱ったエネルギー関数との関連や代数幾何学・数理物理学との関連できわめて重要であるにもかかわらず、その位相(トポロジー)の研究は、ソース空間が1次元以外では研究結果がほとんど皆無であった。このたび、A. Kozlowski氏(富山国際大学,Warsaw大学>との共同研究によって、ソース空間が2次元以上でも、写像度が1の場合には、そのホモトピー型の完全分類に成功した。(これは、Topology and its Appli.に掲載予定である)なお、写像度が1より大きい場合には、いまだホモトピー分類問題は未解決であるが、それらの基本群については計算に成功した。(現在論文準備中である) (4)さらに、間題(3)と関連して正則写像の空間上の群作用とその軌道空間のトポロジーの研究を小野君(電通大大学院M2)との共同研究でおこなった。これについては、最近有理関数の空間の普遍被服空間のホモトピー型との関係で面白いホモトピー分解の存在の証明に成功した。(これについては、Publ. RIMS(2003)に掲載予定)またその別証明にも成功して、Kyushu J. Math.(2002)に発表した。 (5)商特異点の解消空間と結び目の有限手術から得られる正定値の4次元多様体の可微分構造の非エキゾシティを証明した. (6)さらに、曲面結び目の変形の族を構成し,それに伴う分岐被覆空間の変形との対応理論を構成した.
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