| 研究概要 |
この研究では,複素Bott接続の複素Finsler幾何学への応用について,平成13年度と14年度にかけて研究した。平成13年度は主に複素Bott接続とFinsler接続との関連について研究し,14年度の研究では,さらに13年度で得られた複素Finsler計量の平坦性や射影的平坦性についての研究をもとにして擬Kahler計量をもつ射影化束の微分幾何学を研究した。
主な研究内容は,Finslerベクトル束の射影化束の相対束に自然に定義されるHermite計量を用いて,自然な形で定義されるFinsler接続の研究である。この接続を用いて,射影化束のファイバー計量とFinsler計量との関連を研究し,射影的平坦性と特徴付ける不変量を構成することができた。また,その他の特殊Finsler空間のよく知られた類について,それらの特徴付けをfibrationの概念を用いて特徴付けることができた。さらに,複素Finsler幾何学の応用として,Riemann面上のruled surfaceを研究し,ruled surfaceのKahler計量からは負曲率の凸な複素Finsler計量が得られること等を証明した。
主な結果は"Kahler fibrations and complex Finsler geometly"および"A note on some special Finsler manifolds"として纏め,投稿準備中である。
|
