研究概要 |
本研究では,ベクトル最適化の解析的研究を幅広く行い,特に,錐鞍点の存在結果やベクトル均衡問題,及び集合値写像の凸性と半連続性に関する体系的な調査を行うと同時に,国内外の研究者から専門的な知識の提供を行ってもらった。また,数理計画問題への応用として多目的配置問題の有効解についての研究も行った。得られた主な結果とその発表は以下の通りである。 1.ベクトル最適化における有効解の特徴づけと錐鞍点の存在性について,2003年8月に東京工業大学で開催された「非線形解析学と凸解析学に関する第3回国際会議(NACA2003)」において発表を行った。NACA2003の論文集と学術雑誌の特集号へ論文2編を投稿中である。また,ベクトル値関数の錐鞍点の概念の基礎になっている多目的ミニマックス不等式に関する招待講演をNACA2003と,2003年11月台湾で開催された「非線形解析学と凸解析学に関する研究集会」で行った。 2.集合値写像の凸性・半連続性のスカラー化関数に遺伝する性質についての研究についても,NACA2003で発表を行い,学術雑誌の特集号に論文1編を投稿中である。また,2003年9月に京都大学数理解析研究所で開催された「非線形解析学と凸解析学の研究」研究集会でも発表を行い,その講究録が現在印刷中である。 3.多目的ゲームについての研究についてもNACA2003で発表を行い,論文集に論文1編を投稿中である。 4.多目的配置問題に関する論文発表についてもNACA2003で発表を行い,論文集に論文1編を投稿中であると同時に,京都大学数理解析研究所で招待講演を行い,その講究録が現在印刷中である。また,福井工業大学で開催された日本OR学会「意思決定とOR」研究部会でも講演を行った。
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