研究課題/領域番号 |
13640103
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
志賀 徳造 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (60025418)
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研究分担者 |
角 大輝 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (40313324)
白井 朋之 金沢大学, 理学部, 助教授 (70302932)
盛田 健彦 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00192782)
野村 祐司 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助手 (40282818)
原 隆 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (20228620)
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キーワード | 方物型アンダーソンモデル / リヤプノフ指数 / 向きをもつポリマーモデル / Strong disorder / アンダーソン局在 / フェルミオンランダム場 / 臨界現象 |
研究概要 |
上記研究課題について研究を逐行し、次の成果を得た. 1.Asymptotics of Lyapunov exponent of parabolic Anderson model. Space-time Gaussian white noiseをpotentialにもつ離散型Schoedinger作用素に対する方物型方程式をParabolic Anderson modelという。その解の指数的オーダーを示す特性指数Lyapunov exponentの存在と、非負初期条件に関する非依存性を証明した。さらに、拡散定数,kが小さいときのLyapunov指数の漸近解析を精密にして、すでに研究代表者が確立したSpace-time Gaussian white noiseの場合のLyapunov exponentの漸近オーダーの結果をレヴィーノイズの場合に拡張し、レヴィー測度のある種のモーメント条件の下では拡散係数kが小さいときの漸近オーダーはGaussianホワイトノイズの場合に一致することを証明した。これはある種の普遍原理の成立を意味する。 2.Directed Polymers in Random Environments. ランダムな環境の中でのDirected Polymer modelの問題は高次元の場合の解析はかなり進んでいる。そこで未開拓の低次元の場合を考察し、特に正規化分配関数の漸近挙動についてのいくつかの有意味な結果を得た。その1部はF.Commet, N.Yoshidaとの共同論文として専門誌Bernoulliに掲載された。 3.Anderson localization for Schroedinger operator with random magnetic fields on line graghs 研究分担者野村祐司は平面グラフのライングラフにおいてランダムな磁場を持つシュレーディンガー作用素のスペクトルを調べ、Anderson局在と多重度無限大の固有値が存在を証明した。 4.研究分担者白井朋之はフェルミオンランダム場から自然に定まるシフト力学系のエルゴード論的な性質の研究をして意味ある結果を得た。 5.研究分担者原隆はパーコレーション,自己回避ランダムウォークなどの確率論的統計力学モデルについて,その臨界点での2点関数の優臨界次元での正確な漸近オーダーを厳密に確認した。
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