研究課題/領域番号 |
13640109
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研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
小野 寛晰 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (90055319)
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研究分担者 |
田中 義人 九州産業大学, 経済学部, 助教授 (70320132)
志村 立矢 日本大学, 理工学部, 助教授 (90246835)
古森 雄一 千葉大学, 総合メディア基盤センター, 教授 (10022302)
浜野 正浩 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (50313705)
コワルスキ トマシュ 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (70303336)
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キーワード | 部分構造論理 / 普遍代数 / 有限モデル性 / 多値論理 / ファジー論理 / 剰余束 |
研究概要 |
14年度における重要な研究成果は第2回の国際ワークショップ"Algebra and Substructural Logics"の開催、および代数学の研究者との研究交流の進展である。経費の主要な使途は国際ワークショップ開催に伴う旅費、謝金等からなる。以下では、上記の二つの成果について概要を述べる。 11月12日より3日間、本研究のメンバーである小野およびKowalskiが主催し白山セミナーハウス「望岳苑」において国際ワークショップを開催した。アメリカ・イタリア・南アフリカなど海外の6か国より参加があった。会合は10の招待講演を中心におこなわれ、ordered algebraic structureに関する研究をリードしているアメリカのTsinakis氏がこの分野における最新の研究成果を報告した。またイタリアからはMontagna氏、Mundici氏がそれぞれファジー論理と多値論理に関係する代数構造について講演をおこなった。さらにIllinois大学のBlok氏を中心とするグループからはfinite embeddability propertyについての非常に興味深い発表があった。小野は最近得られた代数的方法によるcut除去定理の証明法について述べ、証明論的な問題に対する代数的方法からのアプローチの有効性を明らかにした。この会合での報告をもとに、専門誌"Studia Logica"において特集号を編纂しており、2003年最終号として刊行予定である。 第二の重要な成果は、この研究プロジェクトを中心に論理学と代数学をむすぶ新たな研究が生まれつつあることである。実際、代表者の小野は6月にイタリアで開催された第一回アメリカ・イタリア合同数学会のuniversal algebraのセッションで招待講演をおこなうとともに、2003年3月にアメリカで開催された第6回Ordered Algebraic Structures国際会議で代数学方法に基づく論理学の研究成果を発表した。この方向は今後さらに大きく発展するものと期待される。
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