研究概要 |
ゲーム理論に関連した多くの研究者と連携することにより、ゲームプレイヤー間の相互認識的推論とその極限としての共通知の役割について、基本的な問題点が明らかになりつつある。この成果の一部は、計算機科学特に人工知能の研究とも関連し、ウイーンで開かれたワークショップWorkshop on Modal Logic in AI, Vienna, Austria,(2001)で発表し好評を得た。また、計算機科学関連では、距離空間の論理の公理化と決定可能性に関して具体的な知見が得られた。さらに、幾つかのfuzzy論理のstandard完全性の証明が与えられた。 以下に各研究分担者ごとに分けて成果を述べる。 ・(鈴木)層における自然変換や圏における関手を拡張クリプキ意味論の立場から解釈することを考え研究した。また、King's College Londonの計算機科学科Michael Zakharyaschevと緊密に連絡を取って距離空間の論理に関する成果を精密化しつつある。さらに、Fuzzy universal algebraとの関連を研究した(蔵岡誉司との共同研究)。 ・(小野)代数的な意味論の新局面について、現在の問題点を調べ、Esteva and Godo's logicについての成果を得た(F.Montagnaとの共同研究)。 ・(金子)ゲーム理論における実例の検討を行った。鈴木と協力して、ゲーム論的意志決定とその過程におけるゲームプレイヤー間の相互認識的推論とその極限としての共通知の役割について成果を得た。
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