空間多変量データの統計モデルの探索と判別分析

2001 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 13640117
• 研究機関: 広島大学
• 研究代表者: 西井 龍映 広島大学, 総合科学部, 教授 (40127684)
• 研究分担者: 浅野 晃 広島大学, 総合科学部, 助教授 (60243987) ; くわ田 正秀 広島大学, 総合科学部, 教授 (10144891) ; 田中 章司郎 島根大学, 総合理工学部, 教授 (00197427) ; 島 唯史 広島大学, 総合科学部, 助教授 (30226196)
• キーワード: Data fusion / ICM / image segmentation / MAP estmate / Markov random field / Spatial dependency

研究概要

本研究の目的は、地球観測衛星による環境計測の主目的である土地被覆の判別分析に関して、判別効率を改善する統計的手法を導出することである.このような空間データを判別する場合には,分光情報の統計的分布のモデル化が重要であると同時に,カテゴリの空間的な分布のモデル化も手法の良さを決定する.今年度はカテゴリの空間分布に関して、マルコフ確率場(MRF)による判別手法をデータが空間的に散在する場合にもに適応できるように改良した、データ適応型の判別手法を提案した。また、どのMRFがデータに相応しいかを事後確率で評価できることも示した。この結果はIEEEのData Fusion Committeeが判別のために提供しているベンチマークデータセットに適応した。このデータは同委員会が主催している2001年データ融合コンテストにも用いられているが、本手法がその最優秀に選ばれた。また、2001年12月にオーストラリアで開かれた国際会議では、空間データの解析についてのセッションを組織し、研究発表を行った。いずれも論文は現在投稿中である。著書の「衛星リモートセンシング」の第2章ではLandsatデータについて、そのデータ取得法からその解析・応用について包括的に述べた。

研究成果

• [文献書誌] Nishii, Y.Morisaki: "Spatial discriminant analysis based on powe-elliptic distributions and power transformations"Proc. 2001 IEEE Internat. Geosci. & Remote Sensing Sympo.. (CD-ROM). 1-3 (2001)
• [文献書誌] Y.Morisaki, Nishii: "contextual data fusion based on Markov random fields and its applications to image enhancement"Remote Sensing for Environmental Sciences. 23. 27-32 (2001)
• [文献書誌] Tanaka, K.Yamahira: "Functionality addition : shortest geometric paths"ISO/IEC JTC1/SC32 WG4 SQL/MM. YYJ-029. 1-5 (2001)
• [文献書誌] Kuwada: "Norm of alias matrices for balanced fractional 2^m factorial when interesting factorial effects are not alised with effects of interest in estimation"Journal of Statistical Planning and Inference. (印刷中).
• [文献書誌] Asano, Endo, Muraki: "Multiprimitive texture analysis using cluster analysis and size density function"Proc. International Symposium on Mathematical Morphology VI. (印刷中). (2002)
• [文献書誌] 八嶋俊, 浅野, 田口亮: "モルフォロジーフィルタの構造要素による単一特徴テクスチャのモデル化"電子情報通信学会論文誌A. (印刷中). (2002)
• [文献書誌] 西井, 田中, 飯倉義和: "Landsatデータ(「衛星リモートセンシング」の第2章)"共立出版. 64 (2002)