| 研究概要 |
双曲空間のランダム分割に関してはこれまで2編の論文を公表した(たとえば"Random tessenations in 3-dimensional hyperbolic spaces" Advances in Applied Probability(2000), Vol.32, 648-662を参照)。これらの論文ではもっぱら解析的な方法により研究を行ったが、昨年度(2001年)は解析的な手法では取り扱いが困難と思える問題、とくにPoisson-Voronoi分割によりできる多面体セルの頂点・辺・面の数の確率分布に関して、コンピューターシミュレーションを用いて研究を行ったくその際に利用したコンピューターは、今回の科学研究費により、購入したものである)。この結果は、昨年度12月にオーストラリアのパースで行われたthe 11-th international workshop of stereology, stochastic geometry and related fields にて発表し、また現在、論文のまとめているところである。
ランダム分割に密接に関連したランダムパッキングに関する研究では、(1)3次元ユークリッド空間において、無限長の直方体をランダムパッキングする問題を研究した。その研究結果はFORMA誌に掲載される予定である。また(2)1次元ユークリッド空間において、長さがランダムに決められる区間をランダムパッキングする問題を研究を行った。この研究結果はランダムフラクタルと関係している.研究結果は論文にまとめて現在、投稿中である。さらに(3)統計数理研究所の共同研究の一環として、2次元ユークリッド空間のJohnson-Mehl分割と密接に関係した、円のランダムパッキングの問題を研究を行った。この研究結果もやはりランダムフラクタルと関係している。研究結果は現在、共同論文にまとめているところである。
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