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2002 年度 実績報告書

関数解析的手法を用いた微分方程式の解の存在とその性質についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 13640158
研究機関横浜国立大学

研究代表者

塩路 直樹  横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 助教授 (50215943)

研究分担者 寺田 敏司  横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 教授 (80126383)
玉野 研一  横浜国立大学, 大学院・工学研究院, 教授 (90171892)
平野 載倫  横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 教授 (80134815)
キーワードsubharmonic solutions / multiple solutions / variational methed / Morse index / Morse's inequality
研究概要

R^Nにおける2階常微分方程式系
(1)μ(t)+G'(μ(t))=f(t), t∈R
に対して、subharmonicな周期解の存在についての結果を得た。ここで、Nは自然数を表し、f∈C(R, R^N)は(1/T)∫^T_0f(t)dt=0を満たすT-周期関数、G∈C^2(R^N, R)は凸性を仮定しない関数である。また、(1)のsubharmonicな周期解とは、(1)の周期解であるがその周期はTではなくkT(ただしkは2以上の自然数)となるものである。Gが凸の場合は、subharmonicな周期解の存在について多くの結果がある。Fonda-Lazer [PAMS,115]およびHirano[JMAA,196]は、Gが凸でない場合に、(1)のsubharmonicな解の存在を示した。彼らの議論をより詳しく見直すことにより、今まで示されていなかった条件下で、十分大きな自然数kに対しT-周期ではない(1)のkT-周期解の存在を示した。さらに、Morseの不等式を用いることにより、fのノルムが十分小さい場合に、十分大きな素数kに対しT-周期ではない(1)のkT-の周期解が少なくとも2つ存在することを示した。(1)に対するsubharmonicな周期解の多重存在についての結果はこれまでなく、新しい結果である。この結果を導く際のポイントについて述べる。|G"(x)|→0(|x|→∞)を仮定し、(1)のT-周期解の数は奇数であることを、Morseの不等式により示した。さらに、R^NにおいてGは極大な臨界点は持たないことを仮定し、十分大きな素数kに対するkT周期関数の空間においてT-周期解に対するMorseの指数を調べると、k→∞のときそれらも無限大に発散することを示した。先のsubharmonicな周期解の存在についての結果から、十分大きな素数kに対し、T-周期ではないkT-周期解が少なくとも1つは存在することはわかっているが1つだけであるとすると、kT-周期関数の空間におけるT-周期解(もちろんkT-周期解である)に対するMorseの指数が十分大きいことから、kT-周期関数の空間におけるMorseの不等式に矛盾が起こることを示した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Norimichi Hirano, Naoki Shioji: "Subharmonic and multiple subharmonic solutions for second order differential systems"Differential and Integral Equations. 16.1. 95-110 (2003)

  • [文献書誌] Norimichi Hirano: "Existence of solutions for a semilinear elliptic problem with critical exponent on exterior domains"Nonlinear Analysis. 51.6. 995-1007 (2002)

  • [文献書誌] Norimichi Hirano: "A nonlinear elliptic equation with critical exponents : Effect of geometry and topology of the domain"Journal of Differential Equations. 182.1. 78-107 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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