研究課題/領域番号 |
13640206
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
大域解析学
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
石村 直之 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 助教授 (80212934)
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研究分担者 |
高岡 浩一郎 一橋大学, 大学院・商学研究科, 講師 (50272662)
山崎 昌男 早稲田大学, 理工学部, 教授 (20174659)
森本 浩子 明治大学, 理工学部, 教授 (50061974)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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キーワード | Blasius方程式 / 境界層の理論 / 爆発解 / 自由境界問題 / 数理ファイナンス |
研究概要 |
1.流体方程式と関連した方程式の爆発解の研究 この研究課題においては、まずKuramoto-Sivashinsky (KS)方程式の定常解に関して、その爆発解の存在と爆発の度合いについての知見を得た。周知のようにKS方程式は4階非線形であり、定常解といえども複雑な解構造を持っている。大域単調解の非存在、何種類かの周期解の存在など、現在までにいくつかの結果が知られている。定常解の構造を解明することは、元の方程式の大域挙動に関しての理解に繋がると考えられている。この意味での研究の意義は大きい。爆発解はある地点からは単調となり、その単調性を利用すれば、高階方程式を低階の方程式に変形することができる。この変形の方法を用いれば厳密な解析が可能となった。同様の方法はNavier-Stokes (NS)方程式の境界層方程式として著名なBlasius方程式の爆発解に関しても適用できた。Blasius方程式の場合は既に爆発解の存在は知られていたが、この特殊な変形法を用いることにより、今回その極めて初等的で見通しの良い別証明を与えることが可能となった。 2.流体方程式と関連した自由境界問題の研究 流体の現象では、その自然な一般化として自由境界を含んでモデル化する。自由境界問題とは、未知関数が定められている領域までも未知として求めようとする非線形問題である。この研究課題においては、流体方程式の研究において培われた解析手法や数値解法を適用することで、難解であるAmerican Put Optionの行使境界の近くにおける解の挙動について複雑な大域挙動の解析を行った。閉じた積分系としての厳密解表示公式を得た。
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