• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2003 年度 実績報告書

幾何学的力学系理論の展開と応用

研究課題

研究課題/領域番号 13640209
研究機関京都大学

研究代表者

岩井 敏洋  京都大学, 情報学研究科, 教授 (10021635)

研究分担者 上野 嘉夫  京都大学, 情報学研究科, 助教授 (80201953)
キーワード変換群論 / 力学系の層化簡約化 / 線形分子・非線形分子
研究概要

幾何学的力学系理論の展開と応用という課題で、前年に引き続き多体系の量子力学的研究と、それに続けて古典力学的研究を行った。多体系が回転対称性をもつ場合に、回転の自由度を落として(簡約化して)シュレーディンガー方程式やオイラー・ラグランジュの運動方程式を記述するには、回転群の配位空間への作用により、配位空間を層化してから力学系の簡約化に取り組むのが数学的に自然な方法であることを見出し、実際そのように実行した。この手法を層化簡約化法ということができる。この手法では、線形分子に対しても非線形分子に対しても、どちらも数学的には同様の考えで、しかし結果として相異なる力学系を取り扱うことができる。
量子力学系の場合には、すでに研究が進んでいて、その成果は後述の論文に掲載されている。そこではコンパクト群のユニタリー表現に関するピータ・ワイルの定理が重要な役割を果たした。古典力学系の場合にも層化簡約化の手法で多体系の研究を進めていて、ハミルトン形式、ラグランジュ形式の双方で、変分原理により運動方程式を求め、更に簡約化を実行した。簡約化された運動方程式は形状空間上の接バンドルとあるベクトルバンドルのホイットニー和において記述される。
研究分担者の上野は多項式ハミルトニアンの正規形を計算するための効率的なアルゴリズムを開発した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Toshihiro Iwai, Hidetaka Yamaoka: "Stratified reduction of many-body kinetic energy operators"Journal of Mathematical Physics. 44巻10号. 4411-4435 (2003)

  • [文献書誌] Gusev, Ukolov, Chekanov, Rostovtsev, Uwano, Vinitsky: "The program LINA for the normalization of polynomial Hamiltonians"Proceedings of the sixth workshop on computer algebra in scientific computing. 187-197 (2003)

  • [文献書誌] Toshihiro Iwai, Toru Hirose: "Boundary conditions on wavefunctions for three bodies at singular configurations"Journal of Physics A : Mathematical and General. 37巻1号. 701-718 (2004)

URL: 

公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi