研究課題/領域番号 |
13640223
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
西原 健二 早稲田大学, 政治経済学部, 教授 (60141876)
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研究分担者 |
松村 昭孝 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60115938)
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キーワード | p-system / diffusion wave / viscous shock wave / rarefaction wave |
研究概要 |
本研究では、通常のNewton粘性や摩擦による粘性効果をもつ双曲型保存系の非線型波-粘性的衝撃波、希薄波、散逸波-の安定性について考察する。 今年度には、Porous Media中を流れる圧縮性流、すなわち、摩擦項をもつ双曲型保存系(p-system with frictional damping)の解の散逸波への漸近に関する新しい結果が得られ、Royal Soc. Edinburgh Proc. Aに掲載される予定である。摩擦項をもつ双曲型保存系の方程式の解は、Darcyの法則によって得られるPorous media方程式の解(散逸波)に漸近することがわかっている(Hsiao-Liu)。ここでは、左右遠方での値が等しいとき、散逸波のlocationを初期値から一意に決めることによって、ほぼ完全に満足すべき漸近の速さを得たものである。その決め方は、研究代表者、分担者の共同研究において用いた、粘性的衝撃波に対するものを応用したものである。 また、この事実は、消散効果をもつ2階の波動方程式の解が、対応する放物型方程式の解を漸近形として持つことを示唆し、実際、3次元空間において、その事を証明し、半線型消散型波動方程式の大域解の存在証明に応用した。これに関する論文は現在投稿中である。
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