研究分担者 |
島田 伸一 摂南大学, 工学部, 助教授 (40196481)
廣島 文生 摂南大学, 工学部, 助教授 (00330358)
小野 廣明 摂南大学, 工学部, 教授 (50100780)
渡会 征三 摂南大学, 工学部, 助教授 (20131500)
寺本 恵昭 摂南大学, 工学部, 助教授 (40237011)
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研究概要 |
(1)伊東は金沢大学の田村助教授とΟ(N)古典スピン系の分析を行い,モデルから得られる関数行列式det^<-N/2>(1+iGψ/√<N>)(G=(-Δ+m^2)^<-1>)のψに対する依存性や可積分性を論じた.これによって2次元に於いて,Ο(N)spinモデルの臨界逆温度β_c=<T_c>^<-1>に対して、β_c>NlogNの形のdeviationの存在を示した.これにはcluster expansionが使われた.2次元ではβ_c=∞が予想されている.今の方法はこの問題にも有効で,繰り込み群をこの系に多段的に応用する.これは複雑な繰り込み漸化式を与え,部分的に得られた分析によれば,系はWilsonとDysonによって提唱された階層モデルに酷似している. (2)つい最近での伊東の分析では、上の関数行列式はある変換で逆温度βに強い依存性を示す部分は単純な因子として抜きだせ,残りはβに依存しない有限部分になるように出来ることが分かった.この分析およびこの方法がより複雑で重要な格子ゲージ理論に応用できるか目下研究中である. (3)島田は半径α>0の球面上にδ関数型相互作用をもつ3次元シュレデインガー作用素を考えα→0のときのresolvent収束を考え,点相互作用を記述するシュレデインガー作用素に収束することを示した.収束先の作用素はあるシュレデインガー作用素がゼロリスナンスを持つか否かで全く変わることが分かった. (4)廣島(摂南大学)とシュレデインガー作用素と輻射場の結合したPauli-Fierz模型を研究.ハミルトニアンの最低エネルギー状態(真空)が光子の粒子数演算子のドメインに入っていること,電子のスピンを考慮した場合,2重に縮退していることを示した.伊東と運動量切断の除去に伴って生ずる発散をいかに処理するべきか,繰り込み群による研究を始めた.
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