(1)2001-2003年前半の期間に岡山天体物理観測所において観測した金属欠乏星の、硫黄組成解析の予備的結果を2003年7月シドニーで開催された国際天文学連合総会JD15において発表した。さらに、この最終的結果を2003年10月の日本天文学会において発表した。現在、投稿用の論文の最終版の作成を行っている。 (2)上記(1)の金属欠乏星標本において、酸素の組成解析を開始した。その予備的結果を2003年11月のOrigin of Matter and Evolution of Galaxies研究会と2004年3月の日本天文学会において発表した。 現在、最終結果の解析を継続している。 (3)すばる望遠鏡のHDSで観測された超金属欠乏星の観測データのまとめと、r-過程元素に関する組成の振る舞いを調べ、それぞれ論文にまとめて現在印刷中である。 (4)銀河系円盤部とハローにおける金属欠乏星について、ナトリウム組成の非局所熱力学的平衡解析を行い、その振る舞いを調べ論文に発表した。 (5)HD189322の解析は、2003年8月の観測データに基づいて開始し、現在も継続して行っている。 総じて、2003年度の研究実施計画はほぼ達成できたものと総括する。
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