研究課題/領域番号 |
13640266
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤川 和男 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (30013436)
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研究分担者 |
川野 輝彦 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (20292831)
井沢 健一 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (40282719)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2003
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キーワード | 格子ゲージ理論 / カイラル対称性 / Dirac演算子 / 局所性 / 超対称性 / CP対称性 / 中心拡大 / 量子異常 |
研究概要 |
まず申請者が提案した一般化された格子上のフェルミ演算子の局所性および摂動的な性質を考察した。局所性は厳密な意味では証明できなかったが、自由な演算子の局所性は証明され、従ってゲージ場が十分弱い場合には局所性が成立するという結果が得られた。格子理論に関係しては、新しいクラスの演算子に対してはマヨラナ粒子を定義するのは一般に困難であることを示し、またCPもカイラルな理論では作用のレベルでは一般に破れることを示した。このCPの破れの量子論における意味の詳細も議論し、純粋なゲージ理論では分配関数の規格化因子に大部分吸収できることを示した。このカイラルな理論におけるCPの破れは、いわゆるドメインウォール型のフェルミ粒子でも一般に現れることを示した。 その他、超対称性を格子上で表現する時のLeibniz則の破れとそれを解決するひとつの処方を与えた。また2次元の場の理論における経路積分を用いたboson化における相殺項はゲージ理論におけるものとは全く異なることを示し、経路積分方の基礎付けを与えた。さらには、2次元のN=2超対称な理論にソリトン解が現れる場合に、中心拡大に量子異常が現れうることを、超空間における経路積分で解明し、さらにこの量子異常の意味を解明した。
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