研究概要 |
この研究ではB中間子の2体崩壊に着目する.B中間子の2体崩壊過程を数えると70モード以上ある.この数多くの2体崩壊に含まれているCP非対称性の情報を引出したい.具体的には,70の2体崩壊分岐比総合的に考え,どこにCP非保存が存在するか突き詰め,その大きさを予言する. このように計画書に述べたが,研究の結果,大きなCPの破れを探した. (Γ(B^^-→Kπ)-Γ(B→Kπ))/(Γ(B^^-→Kπ)+Γ(B→Kπ))〜(10-20)%(1) 現在Bander,Soni,Silvermanが提唱したグラフがどのぐらい結果を変更させるか,またこの計算にどのような誤差があるか検討中である.もし他に誤差が見つからなければこのCP非対称性はPQCDの計算手法の決定的テストになる. 更に,B→Kη'の分岐比を計算し,実験結果と比べた.その結果,どうしても実験で計られたような大きな分岐比は理解しにくいと結論をη'粒子は例えばグルーボールのような新しい状態と混合しているのではないかと結論を出した.
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