研究概要 |
本研究ではPQCDを使ってB中間子の2体崩壊過程について研究を進めてきた。B中間子の2体崩壊過程を数えると70モード以上ある。この数多くの2体崩壊に含まれているCP非対称性についての情報に着目した。β→Dπ,B→ππ,B→Kπの計算は終了し、結果はこの研究で発見した事は: 1.PQCDで計算するとPenguin annihilation diagramは大きなfinal state interactionの位相を予言する。この結果を元に、我々は大きなCP非保存がB→Kπに存在する事を予言した。 2.B→Kπ崩壊におけるCP非保存を予言。 3.現在β→φK,B→ωK,B→η´K,B→ηK,β→ρπ,B→ρω,β→ωπ,B→ρK,B→ρπ,B→ DK,B→ DK^*,B→ D^*K,B→D^*K^*,などの崩壊過程の計算をまとめている。 B→D_sD^^-_s崩壊は特に興味深い。終状態はCP固有状態であり、もしTree崩壊振幅のみが寄与するならば、CP非対称性はsin(2φ_1)でなければならない。ただし、ペンギン振幅の寄与も計算する必要がある。この計算は現在終了し、論文を作成中である。 β→K^*γは実験データが豊富に存在し、ループの振幅が寄与するので新しい物理の寄与を探求するのに適している。新しい物理を探求するには、まず標準理論の予言を理解することが不可欠である。標準理論の中で分岐比の計算は終了し、現在CP非対称性を計算中である。
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