研究概要 |
本研究計画は中性子過剰核においてクラスター構造が存在し、その構造が安定核とは異る新しいタイプのクラスター構造であることが明らかとなって来た今日の時点で新しいタイプのクラスター構造の本格的推進を目指すものである。本年度は第2年度であり、以下の成果を得た。AMD理論を用いた。 (1)N=20の魔法数の破れとクラスター構造の発現との関連を研究する為に^<32>Mg,^<30>Ne,^<28>Ne,^<26>Neにおける正負パリティの回転帯の研究を更に推し進めた。負パリティについては3p-3h型と1p-1h型の両者を調べ、両者ともに平均場的性格であることを確認した。正パリティについては基底回転帯の2p-2h型に加えて近接して発現する0p-0h型と4p-4h型についても調べ、特に4p-4h型に顕著に現れる^<16>O-α型のクラスター構造についての理解を深めた。 (2)Pf殻領域での新しい型のクラスター構造の研究の基礎を為す^<44>Tiの構造を調べた。^<40>Ca-α型クラスター構造の存在と超変形平均場構造の共存を理論的に再現し、エネルギーや遷移確率の実験値を良く再現した。 (3)sd殻領域での研究の推進に向けて^<32>Sの^<16>O-^<16>O構造と超変形の関係を調べた。
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