研究課題
基盤研究(C)
北半球にあるスーパー神岡実験はニュートリノ起源の上向き突き抜けミューオンの天球座標上での分布を測定することにより、世界最高の感度で南天のニュートリノ点源(星など)を探索することができる。特に、最近話題となっている活動銀河核AGN(Active Galactic Nuclei)から期待されるミューオンニュートリノを観測することが可能である。本年度は、1996年から2001年までの5年間蓄積されたスーパー神岡実験のデータを解析して得られた約2000事例のニュートリノ起源の上向き突き抜けミューオンを解析して、天源からきているか否かを探索した。まず、データと比較するために活動銀河核起源の上向き突き抜けミューオンのモンテカルロシミュレーションと解析計算を行った。さらに、解析に必要なソフトウェアの開発を随時行った。特にミューオンの方向の自動解析プログラムの改良を行った。1600日程度の有効データ取得時間中に観測される予定の大気ニュートリノ起源の上向きミューオン事例は2000事例程度であり、これらの赤道座標上での頻度分布を調べることにより、大気ニュートリノによるバックグランドに対して、南天の点源からきている上向きミューオン事例に超過が見られるかどうかを検定したところ、残念ながら統計的に有為な超過は観測されなかった。大気ニュートリノによる雑音を差し引かない場合、活動銀河核等点源からのニュートリノ起源上向きミューオンフラックスの上限値はおよそ10^<-14>/cm^2/s/であり、世界最高の上限値を得た。
すべて 2003
すべて 雑誌論文 (9件)
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