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2002 年度 実績報告書

クーロン障壁以下のアルファ移行反応を応用した天体核反応の研究

研究課題

研究課題/領域番号 13640292
研究機関九州大学

研究代表者

池田 伸夫  九州大学, 工学研究院, 助教授 (70193208)

研究分担者 若林 源一郎  九州大学, 工学研究院, 助手 (90311852)
的場 優  九州大学, 工学研究院, 教授 (60037827)
相良 建至  九州大学, 理学研究院, 教授 (00128026)
キーワード天体核反応 / ヘリウム燃焼 / 放射性捕獲反応 / 移行反応 / 直接反応過程 / クーロン障壁 / 質量分離器 / シリコン半導体検出器
研究概要

九州大学理学部タンデム加速器施設において新たに開発された質量分離器の世界でもユニークな特徴を活かし、天体核反応率導出において最も信頼性の高いプローブの一つと期待されるクーロン障壁以下での移行反応を応用した新しい実験手法を確立することが本研究の目標である。本手法の有効性を検証するため、最初のテスト実験として、従来クーロン障壁よりはるかに高いエネルギーでの反応を用いた研究が精力的に行われてきた一核子移行反応の応用試験を実施する事とした。最終的には、特に直接測定による天体核反応率導出が著しく困難とされるアルファ粒子捕獲反応への応用を目指す。
本研究の最終年度にあたる本年度においては、当初の計画通り、(1)ビームの短パルス化と時間測定に向けた検出器系の最適化
(2)質量分離器の光学特性の精密調査
(3)質量分離器スリット系改良
(4)インビームテスト を実施した。
(1)においては、九州大学理学部タンデム加速器からのビームの短パルス化を進め、さらに質量分離器最終焦点面に設置するシリコン半導体検出器の低エネルギー軽重イオンに対する応答に関する実験的研究を実施し、新たな知見を得た。(2)に関しては、質量分離器を構成する収束用補助電磁石の一つが原因は不明ながら約2%強い設定となっていることを実験的に明らかとし、ぼやけた像を本来の質量分離器の性能から期待される像に復帰させることが出来た。また、(3),(4)においては、バックグラウンド粒子除去を目指した開発実験を行い、本研究に最適化したスリットを設計・装着した。
質量分離器を構成する静電デフレクタの電源の不調のため、本格的なインビーム実験には至っていないが、その準備は十分整った状況にある。電源修繕の後、速やかに研究を進める予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] N.Ikeda et al.: "Facilities for direct measurement of ^4He(^<12>C, ^<16>O)γ reaction cross section at KUTL"Nuclear Physics A. (印刷中). (2003)

  • [文献書誌] K.Sagara et al.: "Strong-focusing in tandem accelerator with alternating voltage gradient"Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A. 484・1. 88-94 (2002)

  • [文献書誌] N.Ikeda et al.: "Secondary beam separation with recoil mass separator at Kyushu University tandem accelerator laboratory"Proceedings of the 4th Italy-Japan Symposium on Heavy Ion Physics, Wako and Tokyo, 2001. (印刷中). (2003)

  • [文献書誌] N.Ikeda et al.: "A plan and present status of the measurement of the ^4He+^<12>C → ^<16>O+γ reaction"Kyushu University Tandem Accelerator Laboratory Report (2000-2001). 8. 64-67 (2002)

  • [文献書誌] K.Tsuruta et al.: "Investigation of background source in recoil mass separator"Kyushu University Tandem Accelerator Laboratory Report (2000-2001). 8. 68-73 (2002)

  • [文献書誌] H.Oba et al.: "Application of pulsed beam to the ^4He(^<12>C, ^<16>O)γ experiment"Kyushu University Tandem Accelerator Laboratory Report (2000-2001). 8. 74-78 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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