強誘電体理想界面と表面の実験研究を行った。特に、BaTiO_3、SrTO_3強誘電体単結晶の表面の物性の解明に注力した。サンプル間の再現性はとっていないが、BaTiO_3は大気中以外の様々な雰囲気下で表面電気伝導を示すが、SrTiO_3では全く見られなかった。また、SrTiO_3単結晶では、電子注入により百万倍程度の伝導変調を伴う金属-絶縁体転移を発見した。この現象は、記憶性があり、1千回以上の記録消去特性が確認され、nm領域までスケールダウンできることを実証した。この応用として、理論研究を行い、nmスケールの強誘電体表面の考え方をまとめつつあり、これに基づいた新しい強誘電体ヘテロ構造の理解の一部を提案した。
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