研究課題/領域番号 |
13640364
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
清水 克哉 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (70283736)
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研究分担者 |
浜谷 望 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化研究科, 教授 (70156420)
小林 達生 大阪大学, 極限科学研究センター, 助教授 (80205468)
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キーワード | リチウム / 金属-絶縁体転移 / 超伝導 / X線構造解析 |
研究概要 |
リチウムは理論計算によって約100GPaでペアリングを起こすことにより、金属-絶縁体転移の可能性が示唆されている。また、超伝導転移もTcが70〜80Kにもなるのではないかと予想されている。高圧実験ではX線構造解析がされており約7GPaでbcc構造からfcc構造に、約40GPaでcI16構造に転移することが知られている。今年度は、高圧下リチウムの電気抵抗の圧力依存性、温度依存性の測定と、軽元素のためその観測自身が困難であるとされるX線構造解析を行うことにより、リチウムの金属-絶縁体転移、超伝導転移の発見を試みた。リチウムは非常に反応性が高いため低温に保ったまま加圧・減圧を行った。 リチウムの電気抵抗の温度依存性から、35GPaまで電気抵抗の圧力依存性は金属的であるとが分かった。Spring-8におけるX線構造解析では、約30GPa以上で試料室が変形し、サンプルのリチウムが逃げ出す現象が起こり、それ以上の圧力での測定ができなかった。測定域までは過去の報告のとおりfcc構造であることを確認した。
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