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2002 年度 実績報告書

非線形系における揺らぎと自己組織化

研究課題

研究課題/領域番号 13640392
研究機関国士舘大学

研究代表者

清水 敏寛  国士舘大学, 工学部, 教授 (30103641)

キーワードニューラルネットワーク / 情報の流れ / 自己組織化 / パターン形成 / ニューラルネットワークの同期 / ヴァーチャルアトラクター / 連想記憶 / ニューラルネットワークの結合
研究概要

結合されたニューラルネットワーク系における揺らぎと自己組織化の関係を調べるために、まず2個の結合されたニューラルネットワークにそれぞれ異なったパターンを記憶させ、一方のネットワークが地方に記憶させたパターンを想起できるか調べた。その結果、ニューラルネットワーク間の結合を適当に選ぶと他方に記憶させたパターンを想起したり、二つのニューラルネットワークが完全に同期して同じパターンを想起することを見つけた。この結果は、一方のニューラルネットワークに記憶された情報が他方に伝播することを意味している。一方、2つのニューラルネットワークが結合していないときの各ネットワークのエネルギーのアトラクターはヘブ則で決められているので他方のネットワークに記憶された情報を想起することは非常に興味のある現象である。この新しいアトラクターをヴァーチャルアトラクターと呼ぶ。
次に、多くの局所的ニューラルネットワークを階層的に結合した大域的ネットワークのモデルを提案し、この情報の流れと自己組織化とはどのような関係になっているかを調べた。この目的のために、局所的ネットワークにあるパターン(情報)を記憶させたときに、その情報がどのように大域的ネットワークの中を伝播していくか、また大域的ネットワークにどのような大域的パターンが自己組織化の結果として出現するかを調べた。その結果、ネットワーク間の結合の仕方に依存して、様々な大域的パターンが現れることが明らかになった。例えば、局所的ネットワークに記憶させたパターンと同じパターンが大域的ネットワークに出現(大域的パターンと局所的パターンが同形)することが明らかになった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] T.Shimizu: "Emergence of Global Patterns in Connected Neural Networks"Cellular Neural Networks and their Applications ed. R. Tetzlaff World Sci. 107-114 (2002)

  • [文献書誌] S.Uchida, T.shimizu: "Modification oh the Kohonen Algorithm for the Traveling Salesman Problem"J. Korean Phys. Soc.. 40. 1086-1090 (2002)

  • [文献書誌] K.Itoh, T.Shimizu: "The Virtual Attractor in Mutually Coupled Networks"J. Korean Phys. Soc.. 40. 1018-1022 (2002)

  • [文献書誌] T.Shimizu: "Self-Organization of Retrieval in Connected Neural Networks"J. Korean Phys. Soc.. 40. 1072-1076 (2002)

  • [文献書誌] T.Shimizu: "Mechanism of the Direct Search for the Optimum Solution in a Neural Network"J. Korean Phys. Soc.. 38. 568-572 (2001)

  • [文献書誌] S.Yaghi, T.Shimizu: "Comparison of an Integral Including a Chaotic Force with a Stochastic Integral"J. Korean Phys. Soc.. 38. 521-524 (2001)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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