研究課題/領域番号 |
13640403
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高橋 義朗 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40226907)
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研究分担者 |
熊倉 光孝 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30324601)
藪崎 努 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60026127)
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キーワード | レーザー冷却 / ボース凝縮 / 光トラップ / Yb原子 / Yb分子 / 注入同期 / 蒸発冷却 / 半導体レーザー |
研究概要 |
Yb原子は時間反転対称性やパリティといった基本的対称性の破れの研究から、光周波数標準への応用など、基礎から応用まで大変興味をもたれている。これまでに超高密度光トラップ、ボソン・フェルミオン混合系の協同冷却効果の観測、光結合による超低温Yb分子生成、などに成功している。本年度の業績としては、以上の成果をさらに発展させて、光トラップ中の高効率蒸発冷却に成功した。 まず、用いていた真空チャンバーに、新たにピンホールを設けるなどの工夫を行って真空度等を改善することにより、トラップ寿命を数十秒にまで長くすることに成功した。さらに交差型光トラップの配置を重力の影響を考慮した配置に改善し、蒸発した原子が再びトラップされなくなるように工夫した。このような改良をおこなって光トラップ中の蒸発冷却を最適化することにより、位相空間密度を増大させることに成功し、Yb原子のボース凝縮体を実現することができた。また、蒸発冷却の振る舞いが、同位体によって大きく異なることも実験的にたしかめた。 さらに、光トラップ中のYb原子に近共鳴な光を入射させることで、超冷Yb分子を生成することに世界ではじめて成功していたが、この生成スペクトルの特徴から前期解離現象が大きく関与していることを突き止めた。 さらに、本研究では高出力かつ高安定な連続UV光源が必要となるが、我々は外部共振器型紫色半導体レーザー(波長399nm)の注入同期という新しい光増幅システムの開発に成功した。そしてこれを実際に実験で使用し、その性能が十分であることを確認した。
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