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2002 年度 実績報告書

地球自由振動による地球中心核の構造の推定

研究課題

研究課題/領域番号 13640426
研究機関特別認可法人海洋科学技術センター

研究代表者

坪井 誠司  海洋科学技術センター, 固体地球統合フロンティア研究システム, グループリーダ (90183871)

研究分担者 齋藤 正徳  横浜市立大学, 大学院・総合理学研究科, 教授 (10011553)
キーワード地球自由振動 / 地球中心核
研究概要

今年度は、自由振動の3S2について、内核/外核境界に微小な剛性率を持つ層を導入した結果現れることが示された約902秒と約907秒の固有周期を持つ二つのモードが、地震により励起され得るかどうかについて検討を行った。自由振動モードの地震による励起を計算する場合、モードの固有関数をエネルギー積分で正規化する必要がある。このために、モードのエネルギー積分の値を調べることにより、そのモードが地震により励起されたときの予想される振幅の値を見積もることが出来る。3S2に等価な約902秒と約907秒の固有周期を持つ二つのモードでは、エネルギー積分の値はそれぞれ3.5と7.1であり、予想される振幅値は同じオーダーであるので、理論スペクトルを計算したときには、二つのモードの効果が十分観測可能であることが分かった。また、実際に地震の震源パラメータを用いてこれら二つのモードについて理論地震記録を計算した結果、内核/外核境界に微小な剛性率を持つ層を導入した結果のスペクトルは、明らかに外核が流体の場合の理論スペクトルとは異なっており、上述の考察が正しいことが分かった。また、内核/外核境界に微小な剛性率を持つ層を導入した場合に存在する、二つのモードの物理的意味についても考察した。その結果、内核/外核境界の微小な剛性率を持つ層内にトラップされたモードと3S2とがカップリングを起こし、地表にまで大きな振幅を持つモードが現れたと考えることが出来ることが分かった。このことは、soft core splittingによるモードが3S2のみに存在したこともよく説明している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Tsuboi, S., Saito, M.: "Physical significance of soft core splitting modes of the Earth"IFREE Report. Vol.1. 317-320 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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