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2002 年度 実績報告書

火山噴火に伴うカルデラ湖と新生池沼の物質循環の機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13640431
研究機関北海道大学

研究代表者

知北 和久  北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70142685)

研究分担者 西村 裕一  北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20208226)
橘 治国  北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90002021)
キーワード有珠山2000年噴火 / 泥流 / 堆積機構 / 新生池沼 / 水収支 / 水面蒸発 / 地下水流出
研究概要

平成14年度は,洞爺湖については2002年3月〜8月,新生池沼の泉池とN-19火口池については2002年4月〜2003年2月にそれぞれ水質・気象に関するモニターリングを実施した.
洞爺湖では有珠山噴火の2000年と翌2001年にくらべ降雨に対する底部濁度の増加はみられなくなった.これは,有珠山噴火口周辺の人為的な火山噴出物除去や裸地斜面工事によって泥流発生が抑制され,洞爺湖への土砂供給が大きく低下したことを意味する.また,2000年7月からの湖流濁度観測を通し,トラップ内沈殿物の堆積機構として「静水中における懸濁物質の重力沈降」でほぼ近似できることがわかった.
他方,上記の2つの新生池沼で地形測量を実施し,水位に対応した両池の等深線図を得た.これにより,気象データを用いてバルク法により水面蒸発量を見積もった.結果として,水収支式より両池での「正味の地下水流出量G_<in>-G_<out>」が定量的に求められた.また,泉池では結氷期の値も得られた.これによると,泉池では2002年10月11〜21日でG_<in>-G_<out>=-0.0044m^3/s,2002年12月22〜24日の結氷期でG_<in>-G_<out>=-0.0033m^3/s,と求められた.また,N-19火口池では2002年8月30日〜9月16日でG_<in>-G_<out>=-0.000048m^3/sであった.これから,泉池の地下水流出量は蒸発量の40倍以上であり,同池の容積を考えると水循環に果たす地下水寄与が大きいことがわかる.他方,N-19火口池では地下水流出量は蒸発量の3.4倍以上で,同池の貯水量調節機能は蒸発と地下水で同程度であることがわかった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 梅原信之, 知北和久, 平山賢太: "火山噴火に伴う湖沼の堆積機構-北海道・洞爺湖(2)"日本陸水学会第67回大会予稿集. 122 (2002)

  • [文献書誌] 梅原信之, 知北和久, 仁科健二: "有珠山2000年噴火に伴う洞爺湖の堆積機構"日本陸水学会北海道支部第5回大会予稿集. 5 (2002)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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