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2002 年度 実績報告書

プラネタリー波の形成に関する力学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 13640440
研究機関九州大学

研究代表者

廣岡 俊彦  九州大学, 大学院・理学研究院, 教授 (90253393)

研究分担者 三好 勉信  九州大学, 大学院・理学研究院, 助教授 (20243884)
宮原 三郎  九州大学, 大学院・理学研究院, 教授 (70037282)
伊藤 久徳  九州大学, 大学院・理学研究院, 教授 (80112100)
キーワード非定常ブラネタリー波 / 自由振動 / 5日波 / 準2年周期振動 / 大気大循環
研究概要

本研究では、長年蓄積されてきた多量の観測データの解析と、大気大循環モデルを用いた数値実験を組み合わせ、特に南半球における定常プラネタリー波と、全球的な非定常プラネタリー波の形成機構を明らかにすることを目的とする。
今年度は、20年以上にわたる気象衛星データならびに気象再解析データを用いて、代表的な非定常プラネタリー波である5日波の活動度の年々変動と、大気大循環の年々変動の関係を調べた。5日波は大気の自由振動モード(ノーマルモード)の一つであり、東西波数が1の全球的空間構造を持ち、約5日周期で西進する。その励起源については、我々の大気大循環モデルを用いた研究(Miyoshi and Hirooka,1999)から、熱帯域の積雲対流に関わる湿潤過程が重要であることが示されたが、それを支持する明瞭な観測事実はいまだ得られていない。
そこで、等圧面高度場データに時空間フィルターを用いて5日波成分を抽出し、その振幅の時間変化を調べたところ、5日波は1ヵ月内外の時間スケールで不規則に出現するが、360日の移動平均で平滑化した振幅により活動度の長期変動を見ると、2年強の周期を持つ顕著な年々変動を示すことがわかった。さらに、赤道域下部成層圏の東西風に見られる準2年周期振動(QBO)と比較したところ、QBOの東風位相の時の方が西風位相の時よりも大きな振幅であった.上記の変動は、QBOに伴う熱帯域積雲対流の変動により引き起こされたものと考えられるので、今後は、対流活動度の変動を詳細に解析するとともに、大気大循環モデルを用いた数値実験による検証を行う予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] H.Itoh: "True versus apparent Arctic Oscillation"Geophysical Research Letters. 29・8. 10.1029 (2002)

  • [文献書誌] Y.Miyoshi, T.Hirooka: "Quasi-biennial variation of the 5-day wave in the stratosphere"Journal of Geophysical Research. 108(印刷中). (2003)

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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