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2001 年度 実績報告書

せき止め湖堆積物と文献・古文書から見た大規模斜面崩壊の周期性

研究課題

研究課題/領域番号 13640458
研究機関岐阜大学

研究代表者

矢入 憲二  岐阜大学, 工学部, 教授 (20022650)

研究分担者 徐 勝  核燃料サイクル開発機構, 東濃地科学センター, 研究員
小嶋 智  岐阜大学, 工学部, 教授 (20170243)
キーワード地すべり / 大規模斜面崩壊 / せき止め湖 / 周期性 / 古文書 / 美濃帯 / 付加体
研究概要

平成13年度には,まず,岐阜・滋賀県境の伊吹山の西側斜面に発達する崩壊地とその崩壊地の山裾を流れる姉川上流に分布するせき止め湖堆積物について詳細な野外調査を行った.そして,せき止め湖堆積物の露出のよい地点について,柱状図を作成するとともに,年代測定用試料を採取し,核燃料サイクル開発機構東濃地科学センターにおいて14C年代測定を行った.その結果,以下のような事実が明らかとなった.
1.姉川流域には,厚さ数mmの明暗の縞模様を呈する泥層がところどころに分布する.泥層中には珪藻化石や木片などの有機物が普遍的に含まれ,細粒の石英などの砕屑粒子もみられる.堆積構造や化石相からみて,この泥層は湖(せき止め湖)の堆積物であると考えられる.
2.せき止め湖堆積物中に含まれる木片等の14C年代測定を行い,そのうち,約20試料について有意な年代値を得た.それらの年代は,約33,000〜35,000年前と約5,000年前に集中する.このことから,伊吹山西面では過去に最低2回は大規模な崩壊が発生したことが明らかとなった.
3.せき止め湖堆積物には明暗の縞模様が特徴的に発達する.この堆積構造がどのようなメカニズムにより形成されたものであるのかは現在検討中であるが,年縞であるとすると,上記崩壊は,最低数百年にわたってせき止め湖を存続させるような大規模なものであったことになる.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 小嶋 智: "付加体分布域の大規模斜面崩壊の特徴と予測:中部日本美濃帯の例"十津川災害111周年記念集会-斜面災害発生場所予測に向けて-. 41-47 (2001)

  • [文献書誌] 小嶋 智: "中部地方の地質特性と斜面災害"充てん. 41 印刷中.

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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